小さな子どもが高熱を出すと「脳に障害が残るのでは?」と不安になってしまうママもいると思いますが、乳幼児の発熱は決して珍しいことではありません。
ママが動揺したり、大騒ぎすると子どもも不安になるので、普段から正しい知識を持ち、落ち着いてホームケアしてあげましょう!
こんなときどうする?「発熱」の場合
熱が出たときに一番注意したいのは、体温の高さよりも「脱水」です。
大人は体重の約60%が水分ですが、赤ちゃんは体重の80%が水分のため脱水症状になりやすいのです!
なので、少量頻回での水分摂取を心がけましょう。
氷枕や、体を濡れタオルで拭いてあげるのもおススメです。
ココがポイント
昔は「熱のあるときはお風呂に入らない方が良い」という考えが一般的でしたが、最近、医師によっては「熱があってもお風呂に入っても良い」という先生もいます。
発熱時は体力が消耗しているので入浴は避けた方がベターですが・・・
赤ちゃんは汗かきで、特に熱があるときはさらに汗をかくことで、肌の表面の雑菌が繁殖しやすい状態になっていること、また、お風呂で体が温まることで血行が良くなり、免疫力が高まれば風邪ウィルスも弱まることを考えると、発熱時の場合でも赤ちゃんが元気であれば入浴しえも大丈夫だと考えます。
ただし、以下のようなときは、入浴は絶対に避けましょう。
- 38度以上の高熱
- 元気がない、ぐったりしている
- 解熱剤を服用している
こんなときどうする?「鼻水・たん」がでる
おっぱいやミルクが飲みにくそうなとき、鼻が詰まって息苦しそうなときは吸引器や、綿棒を使って鼻水を吸引してあげましょう。
鼻水には「肺炎球菌」という菌が住みついているため、これが耳の中に入ることで「中耳炎」を引き起こす可能性も!(日本では0〜3歳の間に7割が「中耳炎」を発症)
そのため、これまで「中耳炎」の経験があるお子さんは、特にこまめに吸引した方が良さそうです。
ココがポイント
鼻水吸引は濡れタオルで温める
電子レンジで10〜20秒ほど温めた濡れタオルを鼻の下にあて、蒸気で緩んだ鼻水を片方ずつ押さえてふき取ります。
鼻水の量が多いときは、市販の吸引器もおすすめです。
ココがポイント
たんが絡んだときは、背中をとんとん
乳幼児は自分でたんを吐き出すことができません。
なので、のどがゴロゴロいうようなら、水分を摂り口や喉を潤します。
そして、体を起こすように抱いて背中を優しく叩いてあげると、たんが出やすくなります。
こんなときどうする?「咳」がでる
本格的な咳が出る場合や、胸からゼーゼー、ヒューヒューなど呼吸音がしている場合は、小児科を受診して下さい。
せきが激しいと水分や食べ物を摂れなくなったり、場合によっては気管支炎や肺炎、喘息などの状態になっている場合があります。
ココがポイント
体を起こして背中をタッピング&水分摂取
咳がでるときは、水分をこまめに与え、苦しそうであれば体を起こすように抱っこして下さい。
たて抱きで背中を軽くタッピングしてあげると、たんが切れやすくなります。
ココがポイント
部屋を乾燥させない
咳があるときは、特に室内が乾燥しないようにします。
換気をこまめにして、室内の湿度を50〜60%に保つと良いでしょう。1時間に1-2回の換気がちょうどいいです!
こんなときどうする?「嘔吐・下痢」
嘔吐や下痢は、悪さをする病原体を体の外に出そうとする体の防御反応です。
1-2回吐いても機嫌が良かったり、ケロッとしているような場合であれば特に心配はいりません。
下痢の時は水分だけでなく塩分補給も必要なので、赤ちゃん用イオン飲料、スープがおすすめ。
オレンジなどの柑橘類やジュースなど糖分を多く含むものは下痢を悪化させる場合があるので避けましょう!
ココがポイント
嘔吐のときは、少しずつ水分を摂る
吐き気が強い間は、何も飲ませないで落ち着くのを待ちましょう(脱水症状がおきるため)。
吐き気がおさまってきたら、少量ずつこまめに水分(イオン飲料、ソリタ顆粒、お湯など)を取らせて下さい。
ココがポイント
下痢のときは少しずつ食事を与える
下痢がおさまってきたら、早めに食事を再開した方が早く回復します。
何度か水分を取っても大丈夫そうなら、消化に良い食事から再開して下さい。
さいごに
赤ちゃんや子どもが咳や発熱でしんどそうにしている姿を見るのは、お母さんも本当に辛いですよね。
子どもの体が少しでも楽になるよう適切なホームケアをしつつ、万が一受診が必要になったときは、すぐに対応できるようにしておきましょう。